
<今回の来日メンバー>
ブライアン・マクドーナ(マンドーラ)、キャシー・ジョーダン(ヴォーカル)、シェーン・ミッチェル(アコーディオン)、マイケル・ホームズ(ブズーキ)、リアム・ケリー(フルート)、シェイマス・オダウド(ギター、フィドル、ハーモニカ)、トム・モロゥ(フィドル)、ジョン・コリガン(サウンド・エンジニア)
12月6日(金)
ついにダーヴィッシュが日本にやってきました!
彼らを乗せた飛行機は約一時間遅れで夕方無事日本に到着。長旅で疲れたメンバーは心なしか静かで、バスに乗り込むなりほとんどのメンバーが眠ってしまいました。
渋谷のホテルに着き荷物を運び込んだ彼らと夕飯にくりだし、エスニック料理を食べに。その後、バーに行きたいという彼らのリクエストで、近くの和風バーへ。そこでプランクトンさんやミュージック・プラントさんと合流。たばこを片手に渋い声で話すキャシーは「格好いい!」と女性陣の評判に。ビールや日本酒などを飲み始めたメンバーは、どう見ても疲れて眠そうなのに、なかなかカウンターを離れず、だんだん空気にも溶け込んで来ている様子。さすが一年の大半をツアーで過ごしている彼らだけあって、環境の違いなど物ともしない堂々たるものを感じました。日本の弦楽器に大変興味のあるマイケルやトムは、三味線や、琵琶のことを熱心に聞いていたりして、根っから音楽好きでとても静かで真面目な印象でした。この日は早めに解散しました。
12月7日(金)
午後の空き時間をぬって、キャシーとお買い物に出かけました。キャシーの知り合いのお子さんのために日本風のお土産が買いたいと言う事で、表参道のオリエンタル・バザールに行き、小さい子供用の着物や、千代紙の人形などを購入。歩く道々で、彼女は、日本の若者は本当にお洒落だ!と言っていました。また、日本人がマスクをして歩いているのはとても奇妙に写ったみたいで、その理由をしきりに尋ねられました。(アイルランドでは、外科医が手術するとき以外マスクは着用しないそうです。)

★渋谷のタワーレコードに立ち寄り、ダーヴィッシュのCDの前で記念撮影。
夕方会場の青山CAYについたメンバーは、エンジニアのジョンを交えて、サウンドチェックを開始。メンバーが多いのでさぞかし時間がかかるのでは?と思っていましたが、意外にも短時間で終えました。オープン直前まで、ブズーキのマイケルが会場のBGMとセッションをするなど、何となくリラックスしたムードでした。
超満員の客席の中にマウス・ミュージックが流れる中、メンバーが徐々に登場し、会場は歓声につつまれました。フルートのリアムが奏でるオープニングの音楽が始まると、ぞくぞくと鳥肌が立つような感覚が。それから徐々にメンバーが加わり、ダーヴィッシュ独特の緊張感ある美しいハーモニーが組み立てられていくと、会場から熱気が感じられてきました。

写真提供:プランクトン
<この日のセット・リスト>
----第一部----
1.Slow Air
2.Vile Dee
3.Tatter Jack Walsh
4. Boots of Spanish Leather
5.The Lark on the Strand
6.Soldier Laddie
7.I Buried my Wife and Danced on Top of Her
8.Kerry Hills
9.Drag Her Round The Road
----第二部----
1.シェイマスによるギター弾き語り
2.Solo Jigs
3.Maid In Her Father's Garden
4.March Set
5.The Cocks are Crowing
6.John Blessings
7.Bold Doherty
8.Touch My Cloth
----アンコール----
1.Red Haired Mary
2.Apples In Winter
----アンコール2----
1.Jim Colemans
キャシーのトークもとても面白くて、伝統曲の内容を現代の恋人たちに例えたり、物語の舞台を東京に置き換えたり、観客を飽きさせません。
第二部の始まりはフィドル、ギター、ハーモニカなど様々な楽器をあやつるシェイマス・オダウドが登場し、彼が得意のブルースの弾き語りをしてくれました。これが観客に大うけで、会場は一気に盛り上がりました。
それから再びメンバーが登場してからはアンコールまであっという間で、もっと聴かせてほしい!と言う感じでした。
でも、彼ら、あえて押したり、引いたり、そんな感じで音楽を盛り上げて行って、最後にどかーん!と皆を盛り上げ去っていく、さすがライヴで評価を得てきたバンドだけのことはある、まさに面目躍如のライヴでした。
写真提供:プランクトン

★終了後のサイン会場で、ファンと記念撮影。
ライヴ終了後はバーで打ち上げ。この日は初日を終え、メンバーも気分も良くかなり遅くまで飲んでいました。明日もライヴがあるので、我々がホテルまで送って行くのですが、何しろメンバーが多いので、こういう時は大変。集まる度に人数を数えるのですが、突然一人消えて驚かされたり。

★なぜか深夜、渋谷の若者に混じってくつろいでいたリーダーのブライアン。
12月8日(日)
この日は恵比寿ザ・ガーデン・ホールでNYから来たアイリーン・アイヴァース・バンドと、デンマークから来たハウゴー&ホイロップと共演。ブライアンは昨日の夜更かしも物ともせず、メンバーの中で一番最初にロビーに来ています。さすがリーダー。
この日、ダーヴィッシュの出番は2番目でした。出番は45分程度と短かったですが、静かに始まり、徐々に観客を引き込んでいきました。終了後は、観客からは「もっと聞きたい」という声も聞こえました。
<この日のセット・リスト>
1.Slow Air
2.The Cocks are Crowing
3.Tatter Jack Walsh
4.Boots of Spanish Leather
5.The Lark on the Strand
6.Bold Doherty
7.John Blessings

写真提供:プランクトン
アンコールはこの日登場した全てのメンバーによる演奏で、ステージも会場も一体となって、大変盛り上がりました。
この日の打ち上げは、出演ミュージシャンによる大セッション・パーティで、超実力派フィドラーのアイリーン・アイヴァースや、アイリーン・アイヴァース・バンドのギタリストのジョン・ドイル、ハウゴー&ホイロップとダーヴィッシュがセッションするという大変貴重なシーンが繰り広げられました。

★打ち上げでもシェイマスはブルース・ナンバーを披露
この後、一部のメンバー(プラス一部のアイリーンのバンド)は兼ねてから行きたいと言っていたカラオケに行き、明け方まで大ハッスルしたそうです。ちなみにキャシーはケイト・ブッシュの「嵐が丘」を歌ったとか。・・・聞いてみたかった!
12/9(月)
この日、リーダーのブライアンとキャシーは取材のため、夜まで東京に残り、ほかのメンバーは先に飛行機で京都入りしました。雪が降ったり、とても寒い一日でしたが、無事にたくさんの取材も終了。プランクトンさんと合流し、新幹線で京都へ。

★当ホームページ用のインタビュー中

★和風定食ランチに大喜びのキャシーとブライアン
京都のホテルへ着くと、ほかのメンバーはさすがに連日の寝不足がたたってか、もう就寝していました。キャシー、ブライアンと我々で近くのレストランで遅い夕食を食べに行きました。京都という土地柄もあってかこの日の夕食では、日本の文化や仏教などに対する質問が二人から次々と飛び出し、かなり内容の濃い時間でした。日本の漢字や、ダーヴィッシュのカタカナ表記などを書いて説明してあげると、とても興味深そうに聞いていました。
12/10(火)
朝10:00にロビーに集合し、この日は本番前にメンバー全員と京都観光へ。三十三間堂と清水寺へ行きました。予め日本のガイドブックを持参していたマイケルを始め、京都はメンバーにとっても感心が高かったようでした。たくさんの仏像のある三十三間堂にはとても感動したようで、1時間かけてゆっくり見ていました。英語で書かれた解説も熱心に読みふけっていたし、袈裟衣を着たお坊さんを見ては「彼らは何をしているのか?」など熱心に聞かれました。お線香のあげ方、参拝の仕方などを教えると、みんな真似をして合掌していました。
次に清水寺に行きましたが、この日もとても寒かったので、外にいるより途中の道にあるお土産屋さんの方が温かく、また興味深かったようで、清水の舞台まで一通り歩いてから軽くお茶を飲んで、すぐに土産物街に戻ることになりました。シェイマスはおもちゃの刀をお子さんに買っていたり、トムは日本の陶器の湯飲みを買っていました。
ランチはメンバーの意見でうどん屋になりました。この日はトムにごちそうになりました。とてもおいしいうどん屋さんで、気に入ってくれたようです。ここで使っていた七味唐辛子がとても美味で、キャシーやリアムが欲しがっていたので、お店の人に売っている所を聞き買いに行きました。日持ちすると聞いて、リアムは半年分くらい(?)買っていきました。
いよいよ最終公演の京都・磔磔でのコンサート。古い蔵を改造した雰囲気あふれるライヴハウスには超満員のお客様が入り、東京とはまた違った熱気が立ちこめました。この日はダーヴィッシュにとってもこの年最後のライヴだったので、気合いも十分。観客とも一体となって素晴らしいライヴを聞かせてくれました。

<この日のセットは7日のものと基本的に同じ>
ライヴの後は、京都のフィールドさんで、日本のミュージシャンとダーヴィッシュのセッション大会となりました。熱心なファンに取り囲まれ、ダーヴィッシュもかなり熱い演奏を繰り広げていました。
2002年のツアーの最終日は大成功で、メンバーも本当に満足していたようです。
熱いセッション・パーティもお開きとなり、ホテルへ引き返し、何人かのメンバーは国際電話などして、この日は就寝となりました。
12/11(水)
朝8:00にロビーで待ち合わせ。関西空港へ向かいました。バスの中では、おしゃべりをしたり、適度に休息をとりながら、若干の渋滞の中、一路空港へ。
空港に着いてからは、あっという間に別れの時が来て、あれよあれよといううちに、みんなと「さようなら」の挨拶をして見送りました。別れの時間がのびればのびるほど寂しさが増すので、こんな感じでちょうどよかったのかもしれません。
メンバーの中で、トムだけが別の予定があって、東京まで我々と一緒に来ることになっていました。帰りの新幹線では、富士山も見ることができて、とてもラッキーでした。トムとも新宿でさようならして、とうとうダーヴィッシュのツアーも終わってしまいました。

★さようなら〜(空港写真)
アイリッシュ特有の性質なのか、ポーカー・フェイスのように見えて、とても熱いハートを持った彼ら。長年ツアーを共にしているためか、家族のように支え合っている素晴らしいバンドだと思いました。
今回の来日は、招聘主であるプランクトンさんや多くのスタッフの方々のお陰で実現したことであり、ここに深くお礼を申し上げたいと思います。
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悲しいお知らせ
今回、ダーヴィッシュと一緒に来日していたサウンド・エンジニアのジョン(フィン)コリガンさんが、アイルランドに帰国後、昨年のクリスマスの日の朝、交通事故により他界しました。39才で、12月3日に誕生日を迎えたばかりでした。
彼は、ダーヴィッシュのメンバーとはスライゴーの長年の友達で、ツアーの仕事はもう7年も共にしていたということです。ダーヴィッシュにとっては、ライヴのサウンド面を支える、そして友人としても大切な存在であり、今回の悲しい出来事に、メンバーも大変ショックを受けているようです。(ダーヴィッシュの公式ホームページでも彼への追悼をしています)
彼にとっては最後のツアーがこの「ケルティック・クリスマス2002」となってしまいました。彼を失ったことは今回のツアーを共にした我々も大変残念に思います。日本でも素晴らしい仕事をしてくれた彼への感謝の気持ちとともに、彼のご冥福を心よりお祈りしたいと思います。